水の化学的限界

水は安価で容易に入手できますが、エンジン冷却システム内部の腐食の根本原因でもあります(下図Fig.2およびFig.3参照)。

水は加熱すると溶解酸素の大部分を放出しますが、冷却されると再び酸素を吸収します。このサイクルにより腐食作用が繰り返され、そのためにリザーバーを持たないクラシックカーでは腐食がいっそう悪化します。

水は、水あか などの溶解した固体が析出沈殿して存在する場合には、電解液として作用し、電解腐食が促進されます。

これは、しばしばピッティングのような現象として現れます。

腐食抑制剤の添加は、長年にわたり何度も変更されてきましたが、必ずしも性能は改善されませんでした。

亜硝酸塩、シリケート、ホウ酸塩、アゾールなどをベースとした製品が長年市販されてきましたが、最近有機酸合成技術(OAT)による抑制剤が登場しています。

OATを添加した不凍液には、標準的な不凍液の1~2年の耐用年数と比較して、5年の耐用が見込めることから「ロングライフ」の商標がしばしばついています。

現在OAT-EG(エチレングリコール)-水混合物が大部分の新しい車のエンジンで使用されていますが、古くなってきた車や高負荷のディーゼルエンジンでは、あまり成功していないことが実証されています。

数年間OATベースの製品を試した後に、多くの高負荷のディーゼルエンジンメーカーや運送会社は、亜硝酸塩および/またはハイブリッドOATを添加したクーラントに戻りました。

このUターンの理由の1つは、OAT添加ではライナーのピッティングをほとんど防止できないことでした。

抑制効果を維持するためには、時には補充クーラント添加剤(SCA)を再びもとのとおり調整する必要があります。

SCAの調整量が少な過ぎたり多過ぎたりして適正でない場合は、腐食速度の加速、シリンダーライナーのピッティング、析出沈殿した抑制剤によるラジエーター配管の閉塞などが生じます。

EVANSウォーターレスクーラントは、酸素をほとんど含まないので、金属の腐食およびクーラントの劣化は解消されています。

技術情報

一般的なクーラントとの違いを技術的に解説します。

高沸点の効果

高沸点の効果

学術講演発表

学術講演発表

水の物理的な限界

水の物理的な限界

水の化学的な限界

水の化学的な限界

製品情報

冷却系のトラブルから車を守る、世界唯一のクーラント

EVANSウォーターレスクーラントは、世界で唯一、水で薄めずに使用するクーラントです。水で薄めないため、従来の希釈型クーラントでは解消しきれなかった、水が原因で発生する様々な冷却系トラブルを、根本から解消。水を使わない全く新しいクーラントの実力を、是非とも体感してください。

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